しばらく砂像を眺めてのんびりしていました。
「もうミーだるまとうさちゃん以外は全部壊されちゃったね。」
「兵どもが夢の跡だね。」
「壊すエネルギーを作る方に回せないかなぁ?」
「小さい子はポリバケツ1個分集中できないだろうね。」
「子供向きにもうちょっと小さい土台があっても良いよね。」
「それなら大人でも気軽に作れるよね。」
「壊れちゃうと残念だけどさ、ちょっと触って楽…
砂像の色は時間が経つにつれ薄くなっていきました。
「わ。向こうのうさちゃんの顔、スコップでガシガシ削ったらあっという間に耳ができちゃったよ。」
「やっぱり道具を使うと早いね。」
「でも出来上がってから気付いたけど、手だけで削ると柔らかみが出るみたい。」
「確かにそういう良さはあるよね。」
「手だけじゃ複雑な形は作れないけどね。」
「コテを使ってる人もいたよね。…
「親戚の子たちと砂像大会やってみようかな。」
「子供好きなの?」
「好きだよー。」
「とか言って、お目当ての人がいるんじゃないの?」
「…。瀬戸内海みたいに穏やかな人なの。」
「うんうん。」
「時には嵐の海みたいになるけど。曲がったことが大嫌いで。」
「うんうん。」
「ちっちゃい頃からみんなで海で遊んでて、その人がそこの海に重なって来たの。」
「うんうん。」…
「砂像の砂って冷たいんだね。」
「うん。ひんやりする。」
「ちょっと休もうかな。ミーも休んだら?」
「んー、もうちょっと。」
休憩しながら作っていたら、あっという間に時計が一回りしました。
「ふぅ…。鼻掘り残すの自信なかったけど、うまくいった。」
「目を入れたら完成だね。」
「こんな感じかな。できた。」
「わぁ、ミーに似てるよー。」
「え、私ってこんなかな?」
…
♥土台の作り方♥
用意するもの~底に穴をあけたポリバケツ スコップ 水
1 バケツに砂と水を入れながら踏み固める
2 バケツの側面をまんべんなくスコップで叩いてからバケツを抜く
「土台の作り方、姪っ子たちに教えてあげられるな。」
「さっき向こうで自分で土台作ってた人、最後にバンバン叩かなかったから、バケツ抜くとき砂がぐしゃってなってたよ。」
「で、どうやって作る?」
「…