帰りは参道をお散歩して鹿島神宮駅へ。
少し行くと、右手に鹿島立ちの顔出し看板が。
「鹿島立ちって何だろう?」
「旅立ちのことよ。旅行の無事を祈る神様でもあるから。」
「みさんぽにぴったりね。」
「去年のお寺の節分祭と比べて思ったんだけどさ、神社ってやっぱりお寺より日本的だよね。」
「何よ今更。」
「神道の方があっさりしてるわよね。」
「去年聞いた節分向けの読経、すごく…
当たりくじを交換するために、景品渡し所へ。
「11等から20等はこちらです。」
「何等?」
「19等。」
しばらく行列に並んで、かっぱえびせんの小袋を貰いました。
「段ボール入りのものを貰ってる人もいるね。」
「そんなの持って帰れないし…。」
「ミーなら持って帰りそうだけど。」
「お帰りに、神様にお参りしていくようお願いします。」
「お参りしていきましょ…
6時25分。
「まだまだ数の方ご用意しております。慌てずにお待ちください。」
迷子のアナウンスもありました。
「あ、カノさん。無事だった?」
「ほら。」
豆の袋を掲げました。
「私も。」
ミーも豆の袋を見せました。
「あら、ミーちゃんの当たりくじがついてるじゃない。」
「うん。ラッキーなのかな?」
エルも二人を見つけて、豆袋を見せながら…
カノは押し合いへし合いに恐れをなして、早めに後ろの方に逃れていました。
お守り売場にもたれて、豆を奪い合う人々を呆然と眺めています。
(ああ…、私は争いに敗れたんだわ。)
その時、人の手にはじかれた豆の袋が、カノの足元に落ちました。
(負けたわけじゃなかったのかしら?)
そっと豆の袋を拾いました。
(そうだ。おみくじ開けてみよう。)
”小吉 争い勝ち…
6時15分。
太鼓が鳴り、注意事項が繰り返されました。
「それでは間もなく豆まきを開始させていただきます。福はー内。」
その直後、後ろから強い力で押されました。
人を押しのけて前列に行こうとする子供もいました。
「ちょっと、押さないでよ。」
でも他に誰も文句を言ってなかったので、毎年こんな感じのようです。
「わー」
「きゃー」
「やばい」
(う…