八重黒龍を抜けると、うす紅藤橋が見えます。
「綺麗!」
「凄い人!」
「今日はここが一番の見どころかな」
写真を撮っている人の間をゆっくり進んでいきました。」
「聞きなれない外国語も聞こえてくるね。」
「CNNに選ばれたこともあるわね。」
夕暮れのうす紅藤橋は、場内音楽と笑いさざめく声に包まれていました。
「水がテーマなら、橋はサブテーマかもね。」
…
八重黒龍も花盛りでした。
「これはちょっと香りが強いの?」
「そうよ。」
「ずっと嗅いでたら、わからなくなってきた。」
キーが地面に落ちている八重黒龍の花を拾っています。
「それ結構綺麗だね。」
「ミーと、よく公園で花びら拾ってたのを思い出す。」
ミーも一つ拾って
「私たち進歩がないね。」
「あら、お母様もどんぐりとか拾って来られるのよ。」
「そこ…
「じゃあ、元来たところに戻りましょうか。」
池に沿って戻っていくと、その先にまた藤棚が。
「あれも大藤?」
「八重黒龍よ。八重咲の。」
池に沿って八重黒龍までお散歩が続きます。
「今日もいっぱい歩いたね。」
「うん。でも、平らな所ならどこまでも歩いて行けそう。」
「お花に囲まれてると飽きないしね。」
「藤が主役だけど、順路の植え込みも可愛いよね。」
「春…
池の脇の狭い道をお散歩しながら大藤に向かいました。
「もうちょっとで満開かしらね。」
「もう満開かと思った。」
「幹が太いね。」
「顔でも出てきて話し出しそう。」
「ソフトクリームの食べすぎに注意って?」
「今日はあんまりソフトの気分じゃないんだよね…。」
「藤の花、結構落ちてるけどしおれてるかな?」
「まあまあ綺麗なのもあるよ。」
「押し花作るんなら、八重のほうが…
外を回って白藤のトンネル出口までたどり着きました。
「分かれ道だね。」
池の向こうに大藤が見えます。
「大藤見なくちゃ。」
「そうだね。行こう。」
「あれがそうよ。」
指さした先に大藤が見えます。
「山が背景にあって素敵だね。」
「ここまで来るの大変だけど、良い立地だね。」
「藤には水が豊富なところが良いんですって。」
「そうなんだ。テーマの「水」…