梅の中をお散歩していくうちに、空が晴れてポカポカしてきました。
マコはベビーカーでおねむです。
「マキさんの生きがいって、やっぱりマコちゃんですか?」
「そうですね。今はマコで頭がいっぱいです。」
「一人でも強く生きよーよ。お互い。」
ミドリがプーの方をガシッと抱きました。
「うん。でもどうしたら強くなれるんだろう?」
「えー?よく食べてよく寝るとか―?」
「…
黄水仙を見ながらちょっと引き返し、十字路で曲がって小川を渡ると、古い庚申塔があります。
「ミロリー、いくちゅー?」
「ないしょー。」
「ミドリ、ノリノリだな。」
「こっちに行きましょう。」
左折して水車方面に向かい、梅園に入って行くと、萩のトンネル横の紅白の梅の木に由緒が書かれていました。
「なになに…!…!」
ミドリが目を見開いて口をパクパクさせているその…
おやつをいただいたあと、目の前の梅園へ向かいます。
「万葉の歌碑には防人の歌が刻まれてるんだね。」
「ミー、投句箱があるぞー。」
「伊藤園の新俳句募集で選外になっちゃってさ…。」
「相変わらず打たれ弱いなー。」
「よあいなー。」
梅林が途切れたところに「まいまいず井戸」がありました。
「まいまい?」
「でんでんむしのことだよー。」
「かたつむいー。」
「良…
日本家屋の脇をお散歩していくと、十字路になって、趣のある島田薬舗の店先にお雛様が並んでるのが見えました。
「旧島田家住宅ってパンフレットには書いてあるね。寄って行く?」
他の人たちは十字路を左折して島田家の前を通って行きます。
「あっちがゆったりルートかー。」
「先に茶屋に行きたい。」
ソフトクリームの看板が立っています。
「そっち大階段ルートでしょー?」…
博物館からまっすぐ伸びる大通りには、左手に和風の建物があります。
「この辺は着物散歩にも良さそう。」
「外国人も喜びそう。いないけどー。」
「マキさん、あの…友人として妊婦さんにできることって何だと思いますか?」
「あ、エルさんおめでたですよね。何でしょう…?」
「私がやきもきしてもしょうがないんですけど…。」
「気軽に遊びに来てくれると嬉しいかも。」
「なるほど。手土…