「ちょっと靴擦れできて来た。」
「消毒液とバンソコあるよ。」
「ちょっとだからいいや。浴衣でグングン歩けるサンダルも探さないとな。」
「ミーの好きなクロックスじゃ、ちょっと合わないからね。」
「子供なら有りかも。」
「ああ、子供の浴衣ならね。」
「このビルケンの合成樹脂のサンダルはさ、クロックスほど歩きやすくはないけど、コーデしやすくって良く履いちゃうんだ。」
鉄塔を通…
草深い細道を行きます。
「ミー、前から人が来たよ。」
「あ、すいません、どうぞ。」
すれ違う時は気を使います。
「結構人通りあるね。」
「人気のお散歩コースみたいだね。」
「さっきのサイクリングコースとは大違い。」
「みんな分かってるんだね。」
「チョコ買って来ちゃったけどさ、こんな時のおやつはしょっぱいものの方がいいな。」
「もうパピコ食べてから1時間半経…
「あそこにシラサギがいるよ。」
「ほんとだ。府中郷土の森にもいたよね。」
「水辺は自然が豊かだよね。」
ポン
「痛っ」
ミーの頭に木の実が落ちてきて、プーが拾いました。
「大丈夫?これ何の実だろうね。」
「見せて。皮は梨みたい。今ちょうど食べごろなのかな?」
ミーはクンクン嗅いでみます。
「何だか分からないから、食べない方がいいと思うよ。」
「…
鉄橋を抜けて少し行くと、目の前に芝川が美しく広がりました。
「わあ!ここの絵を絵本の表紙に使ってみようかな?」
「きれいだね。話はもう決まったの?」
「うん、だいたいね。」
「どんなの?」
「ヌゥがお散歩して、転んで、案山子に励まされて、日が暮れてバイバイするの。」
「そうなんだ。案山子で有名なのはもっと北の方だけど、お話だからいいよね。」
「うん。最初は加田屋新田まで…
「ちょっと座ったら楽になった。」
「あ、赤トンボだよ。」
「赤っていうよりオレンジだね。」
また上流へ向かいます。
「分かれ道だ。どうする?」
「右に行ったら田んぼの写真が撮れるね。」
「それは後でいいや。暑いから川沿いを行こう。」
細道になりました。
「ミー、サンダルだけど、雑草で足が切れない?」
「どうかな?子供の柔肌なら危ないかもね。」
結局…