浴衣福袋は期待以上でした。
「プー、見てよこれ。もっと安っぽくってダサいかもって思ってたのに。」
「大人っぽいし、黒い方は秋っぽいね。」
「よかったー。あ、ご飯にするね。」
百円の生さんまを塩焼きに。
「かっぱ橋で長いお皿もう一枚買っておけばよかったなぁ。」
ミーにはしょうがなく丸いお皿です。
「クーさんサンマ嫌いなんだ。」
「嫌いって程じゃないんだけ…
高いサンマがスーパーに並び始めた頃、翌月のお月見散歩のことを考えていました。
(着物着たいけど、九月じゃ単でも熱いよな。)
着物屋さんのサイトを見ていたら…
「浴衣って秋に着てもいいんだって!」
「ああ、お相撲さんなんか、そうかもね。」
医療事務の勉強をしていたプーが相槌を打ちました。
「うっ、嫌なたとえだな…」
「あ、そういう意味じゃないよ。」
「で…
「下界は暑いね。」
森ビル前からクモの像の脇を通って駅へ行こうとすると、左手にドラえもんたちがライトアップされていました。
「撮り切れない。」
カシャカシャ
「立ち入り禁止なんだね。」
ロープが張ってあります。
「かがんだら一緒に撮れないかな?」
「やってみて。」
カシャ
「何とか撮れたよ。プーとリコはいい?」
「私はいいや。」
「私…
水槽の横で大きな地球儀が輝いていました。
「何これ?」
「触っても何ともなんないね。」
「体重をかけて押すと画面が回ります。」
「ググーッと。回ったけど、だから何なんだ?」
「知育教材なのかもね。」
「オブジェとして綺麗。」
カシャカシャ
「花火があったし、展望回廊人多いね。」
「東京タワーと撮るのは大変そう。」
「いいよ、さっき撮ったから。」
「9時3…
(この魚、なんかミミに似てない?)
「わー。可愛い。」
カシャカシャ
「フグかな?」
「ハリセンボンだって。」
「アハハハ。ミミにそっくり。」
「アッハハハハ。」
ブフッ
クスッ
「あー、ウケル。そう言えばミー、足利で貰った金魚は結局どうしたの?」
「とりあえずバケツに入れて庭に置いてるの。」
「うちにいらない瓶あるからさ、今度あげるよ。」
明…