10月23日夜。
「ミー、今日、十三夜だよ。」
「あ、ちょうどアイス食べたいと思ってたの。」
2人でコンビニに向かうと、雲の間から綺麗な月が見えました。
「十五夜も十三夜も見れてよかったよね。」
「うん。でもさ、十日夜(とおかんや)って新暦11月10日と旧暦10月10日のどっちなんだろ?」
十日夜も入れて三月見といわれています。
「どっちでもいいんだろう…
隅田川沿いに戻ってから小名木川をさかのぼり、すぐ萬年橋に着きました。
「駅まで450mなんだね。」
橋を渡って左のトイレに寄り、清澄白河駅へ向かいます。
「相撲部屋があるね。」
「空のトロ箱がいっぱい積んである!何食べたんだろ?」
「おいしいものたくさん食べてるんだろうね。」
「いいなあ。」
「ミーも結構いいものよく食べてるじゃない。」
「そう?」
「特別な…
堤防の階段を降りるとすぐ芭蕉庵跡。夜なので外から見るだけです。
「真っ暗。誰もいないね。」
「もう11時だし。ブチさん、今日は遅くまでありがとうございました。」
ブチさんがおずおずとプーに何か差し出しました。
「下さるんですか?」
コクリ
(わ!ここから見てるとすごくロマンチック!)
「中を見てもいいですか?」
コクリ
合格祈願のお守りでした。
「…
句碑の先で小名木川が合流していて川が広くなっています。
「ここからの眺めを芭蕉が愛していたんですよ。」
コクリ
「もう高い建物に囲まれちゃってるけどね。」
「昔はもっと見通しがよかったんだろうけど、いまでもきれいじゃない?」
「そうだね。橋がいい感じだし、月がちょうど上に来てくれたよね。」
水面で月影がゆらゆら。
「月が高くて、景色と一緒に撮りにくいな。」
「…
さらに隅田川を下ります。
「月が高くなったねえ。」
「あ、芭蕉の句碑があるよ。芭蕉庵に近づいてきたんだね。」
角ばったモダンな句碑が点在しています。
「なになに、「名月や 門に指くる 潮頭」だって。」
「ちょうど名月の句だったね。」
「グッドタイミング。潮頭ってどういう意味だろ?」
「昔はもっと東京湾が迫って来てたから・・・」
「あ、そっか。芝離宮にも海水が来…