その先のひらけたところに和傘と緋毛氈の椅子の休憩スペースがありました。
「わー、和の撮影スポットだね。」
「ちょうど月が上にあるね。写真撮ってあげるよ。」
カシャ
「月下美人。」
「綺麗に撮れたよ。」
「・・・。」
(突っ込むところだよ。)
先に進むとまた売店の所に出ました。
「閉園15分前でも座ってる人いるね。」
「オープンスペースだし、閉園まで…
萩のトンネルを抜けて池沿いに進み、さっきより手前の道を左に行ってみました。
「池の上に月がきれいだねえ。」
「あ、池に月が映ってるよ。」
「わあ、すごいすごい。」
「お月見らしいね。」
「これって飲み物にも映るのかな?」
「ああ、昔は盃のお酒に月を映したっていうよね。」
「売店でなんか飲み物買って試せばよかったな。」
「マイボトルがあれば・・・、ああ、マイボトルってコ…
「あと30分で閉園します。」
お月見なので特別に9時までです。
「最後にもう一回萩のトンネル見ない?」
「見ようか。」
コクリ
雲が途切れて明るくなってきました。
「萩のトンネル、閉園前の方がかえって混んでるみたいだね。」
「会社帰りなので、かもね。」
また少し待ってからくぐりました。
「まだちょっと花少ないね。あ、この辺咲いてる。」
「せっか…
売店の前の飲食スペースにはくつろぐ人々。
「花見客よりずいぶんおとなしいね。」
「ミー、ポストカード売ってるよ。」
「わー、欲しい欲しい。」
物販はこじんまりとしています。
「萩の鉢植えも売っててほしかった。」
と言いながら萩のハガキを探します。
「飲食の片手間のお店だから・・・。あ、行灯なんか売ってるんだね。」
「良いな、それ。今の家じゃ置くとこない…
池をぐるりと回っていくと、水面にスカイツリーが映っています。
「わー、きれい。」
カシャ
「よく撮れた画像はブチさんにも送っときますね。」
ペコリ
さらに進むと、池とスカイツリーの眺めにススキが加わりました。
「これは絵になるね。」
「うん、すごい。」
カシャ
「月も入ってればよかったんだけど。」
「隅田川を歩いていけば月とスカイツリー…