見晴台ハイキングコースにはスチールの橋もあって、階段を少し上ってから渡ります。
「クー、向こうから渡ってるとこ撮ってよ。」
「わかった。」
「歩くと少したわむね。」
「穴に刺さっちゃうかも知れないから、ストック突かない方がいいよ。」
「はい。」
「この下どうなってんだろ?」
「ミー、柵に近づくな。」
「クーって橋で柵に近づくと怒んの。」
「心配なんだよ。」
「怒る…
深夜の見晴台ハイキングコース。堅い地面を踏みしめて行きます。
「この道、凍ってんのかな?」
「踏み固められてるんだよ。」
「昼間は人が多いんでしょうね。」
「結構楽でいいね。」
「・・・。」
小さい石橋を渡ります。
「後ろから照らしててあげるから。」
「気にするほどの橋じゃないよ。」
「ミーはそそっかしいんだから。」
その先で、左手に何かあります。
…
大山見晴台ハイキングコースの暗闇をヘッドライトで照らして進みます。
入口から少しの所で。
「神社? 祠かな。」
明るく撮れるカメラだと鳥居の色まで写りますが、実際もっと真っ暗でした。
「お参りしてこっか。」
パンパン
「あ、これ初詣でだ。」
「ここだっていいじゃん。ブチさんもお参りしようよ。」
コクリ
パンパン
「今年はかわいいお嫁さん来…
阿夫利神社駅のテーブルで、ヘッドライトを装着したりの身支度。
「六本木ヒルズの屋上より寒いかと思ってたのに、そうでもない。」
「風がないね。」
出発しようとすると、
「まもなくケーブルカー発車でーす。」
「ちょっと待って、写真撮るから。」
柵の下にケーブルとカラフルなライトアップ。
「じっとしてると寒い。」
「乗る方急いでくださーい。」
ジリリリ…
大山ケーブルの乗り場では座って待てました。大山の四季の動画が流れています。
「クー、大丈夫?」
「階段ぐらいで情けない。」
忙しくて運動不足だそうです。
「階段はペースが上がっちゃいやすいんだよ。」
「体調悪くなったら言ってくださいね。」
「・・・。」
「お待たせしました。3時20分発の阿夫利神社行が参ります。」
5分前にホームに通されます。
クーは生気…