「チーと会社の帰りでさー。」
梅を前に語り始めるミドリ。
「そいつがチーに「不倫なんてやめろ」ってー・・・。」
「そいつって見合い相手?」
「まだしてないからー!」
「それで?」
回想
「チーが先に付き合ってたんだからー。」
「負けたら身を引け。」
「奪う気無いんだから勝手だろー。」
「フン。友人までクズだな。」
明日は「北伐」です。
拝殿の前に梅の木があります。
「もう終わりかけだねえ。」
「ううっ・・・」
「えっ!泣いちゃうぐらい悲しい?」
「つらい事でもあったの?」
「道真公がバカだって・・・」
「ミドリにそんなこと言っちゃう?」
「グスッ・・・諸葛孔明は恨まれないようにうまくやったって・・・」
「どうしてそんな話になったの?」
「チーの彼とバッタリ池袋で・・・友達と一緒で・・・」
「え!…
「鳥居の横に停めよっかあ。」
「駐車場どこかしらね。」
一礼して鳥居をくぐり。
「やっぱ誰もいないかあ。」
「男坂と女坂に分かれてるわね。」
「梅だー!」
男坂を駆け上がるミドリ。
「よかったわね。」
「元気だなあ。和歌浦天満宮行った時もこのパターンだったっけ。」
「ミーは女坂から行くでしょう?」
「もちろん、もちろん。」
明日は「梅の一滴」…
阿豆佐味天神社の入口まで来ました。
「阿豆佐味(あずさみ)って地名なの?」
「違ったと思うなあ。」
「ちょっと待って。」
ググってみます。
「阿豆佐味天神って道真公じゃないわよ!」
「えーっ!」
「ここは892年創建らしいし・・・」
「「白紙に戻す遣唐使」の2年前かあ。」
「そーいや天神って元々天津神のことだもんなー。」
「なんだあ。調べときゃよかったあ。…
阿豆佐味天神社前交差点。
「こっから参道かー。」
「石碑があるわね。」
「自転車降りるぞー。」
「ここ車も通れるとこじゃない?」
「歩きましょうよ、散歩なんだから。」
「自転車停めるとこないかあ。」
自転車引き引きお散歩。
「なんだ桜並木かー。」
「天神なのにねえ。」
明日は「到着」です。