「やめなさいよ、ヌイグルミと会話なんて。」
「あら、いいアイデアかと思ったけど。しゃべると口内環境にいいのよ。」
「ミーなんか戻ってこれなくなっちゃうわ。ただでさえぼーっとしてるのに。」
「確かにちょっと危険な香りはするけど・・・。」
「私はサボテン買って話しかけてみたくなったわ。」
「サボテンはアリ。」
「ずるいずるい!」
「水やりしながら話しかけるぐらいよくあるもの。」…
徒歩で人と接近すると-1点です。
「今日はみんな-5点?」
「-4よ。」
「私も-4。」
「あ、ガストのトイレですれ違ったのって私だけかあ。」
「レジ前で3人もすれ違っちゃったわね。」
「後退して外で待っても次の会計の人達が来るかもしれないし。でもそんなに混んでなくてよかったわ。」
「みんなペチャクチャしゃべってたねえ。」
「おしゃべりはストレス解消になるわね。」
…
「じゃ、最後の橋に行きますか。」
川越街道に出て少し右へ。
「えっと、新座大橋に到着でーす。」
「今読んだわね。行き当たりばったりなんだから。」
「今、4時49分。柳瀬川から4時間のサイクリングだったわね。」
「記念写真撮りたいのに、フォトジェニックじゃないねえ。」
「この角度で橋の名前と黒目川が入るわよ。チリがそこに立って私が欄干にもたれれば・・・」
「私が入んな…
膝折団地前ポケットパークという公園です。
「膝折(ひざおり)宿っていう宿場だったのね。」
ポケットパークの隅に由緒とマップが書かれています。
「日本橋から歩いてここで膝が折れちゃうってこと?」
「膝を折るってそういう意味だった?」
「かがんだりすることだけど、ちょっと待ってて。」
「江戸時代の人なら川越まで一気に行けちゃうかあ。」
「ミーなら宿場の度にオヤツ休憩…
大橋は黒目川橋のすぐ先です。
「大きくないのに大橋。」
「・・・。」
「行こっか。」
川沿いを走ると小さな公園に入りました。
「橋が見えるわね。」
車がたくさん走っています。
「あれ川越街道かしら?」
「あ、そっかそっか。公園から脇道に出るしねえ。」
「休憩していく?」
「私は大丈夫。涼しくなってきたしねえ。」
「私もいいわ。エルは早く帰らないと…