もう後の祭り。
「せっかく仲良くなれそうだったのに・・・。」
「クニさんにしてみたらチーを許せないでしょうね。」
「チーが先に結婚できてたらなー。」
「チーってトロいからさあ。」
「お前が言うかー!」
「ごめんごめん。」
熟年女友達グループがやってきました。
「あら、混んでるわね。」
「もう空きますからー。」
「ミミ、クニさんにごめんねって・・・」
「わ…
豆腐処のカウンター。会話が熱を帯びてきます。
「チーは不倫をやめないと。」
「絶対やめんて言っててー。」
「訴えられるよ?」
「もう奥さん知ってるんだっけ?」
「コロナの間は会うなって言われてるんでしょ?」
「子供がかわいそう!」
声を荒げるクニさん。
「・・・。」
「帰る。」
「また来てね〜。」
「怒っちゃったね・・・。」
「不倫は悪いよなー・・・。…
「すれ違った時サラッと言い負かすとかー。」
憎いハル君と微妙な距離感を持ちたいミドリ。
「区内だからってそうそう・・・」
ミドリとハル君は中野の北と南に住んでます。
「乗り換え駅の池袋の方が可能性高いかしら?」
「よく行く店は?」
「チーの彼に頼めば・・・」
「チーの彼?」
「チーはミドリと仲のいい同僚で、チーの彼がハル君と友達だったのよ。」
「チーの不…
「ムードで流すなー!私に関係ねえー!」
「ばったり会ったり、ご縁があるよねえ。」
「誕生日って自殺が多いって。」
「やめてー!」
「道真公をけなされたのをリベンジしたいんでしょ?道真公の歌集でも送って反論してみたら?」
「そっかー。ってそれじゃ誕プレじゃねーかー!」
「アハハハハ!」
「一緒に飲みに来な。」
「営業するなー!」
「じゃあミドリちゃんはどうしたいの?」
…
「やっぱ、そうめんじゃお腹すくなあ・・・。」
「スイカ食べる?」
「わーい!食べる食べる!」
「ナナちゃん切ってくれる?」
「はいは〜い。」
切ったスイカを渡していると、
「あら、試食?」
「これは・・・」
「いいよ、あげちゃって。」
「ナナ、紙おしぼりも配って。」
スイカの試食会になりました。
「みんなで食べるとおいしいねえ。」
「そうね。」
…