「結び所、結び所。」
「待って、ミー。こっちにまだ行ってないよ。」
おみくじ処から参道を渡って東参道へ。
「あ、触るやつだ。」
「撫で龍かあ。」
「頭と玉を撫でるんだね。」
頭と玉だけテカテカしています。
「頭と玉!頭と玉!」
「ハハ…」
「接触感染は重視されなくなってきてるけど、SDみさんぽルールどうする?」
なるべく触らないのがSDみさんぽルー…
「キー、何吉?何吉?」
「末吉…。一番悪いんだっけ?」
「何吉かは大事なことじゃなかったと思う。」
「何て?何て?」
「追いかけても手に入らぬものに惹かれることもありますが
見覚えのあるその景色があなたの居場所なのです」
「ずっと子供部屋おばさんでいろってことかな?」
「その言いかた良くないと思う。」
「モン君に子供部屋譲って物置き部屋に移ったんじゃん!」
「そ…
「撮って撮って!」
カシャ
クスッ
「なになに!?」
「ミー、恵比寿さまみたい。」
「ああ、鯛持ってる人か…」
「えびす顔?えびす顔?クーに画像送っちゃおっかなあ…?」
「もうお休み中だと思う。」
ニューヨークは午前3時頃。
「そっかそっか。」
「クーさんてミーを待ち受けにする?」
「しない、しない。あ、自分待ち受けにしちゃおっかなあ?」
「本気…
「ミー、そろそろ…」
「温まったねえ。」
紙コップを捨てておみくじ処へ。
「消毒、消毒。」
「ビニール手袋が切れてるね。」
「もっと持って来ればよかったなあ。」
「しょうがないよ。」
おみくじ色々、セルフサービスです。
「縁結びのあったよ。」
「私は龍のにしようかな。」
「ああっ!さっきの鯛のちっちゃいのが!」
300円。
切り絵展の会場になっ…
手拭いあずま袋を語るミー。
「やっぱエコバッグよりさあ、結ぶの手間でさあ。」
「不精だなぁ…」
「ちがくて!ちがくて!ケーキ屋さんとかでね、結んでる間、最後の挨拶待たれてるのがね…」
「それは気を使っちゃうね。」
「そっちは気にしてないよ。」
「私がね、私がね。」
「そういうの使えるのがスローライフなのかもね。」
「使わなくなっちゃったからさあ、手縫いにしとけば良かっ…