種まきの頃、土曜。
「ステーキとは豪勢ね。」
「安いけどさあ、アンガスだからさあ。」
プーとは東村山駅前で3時に待ち合わせ。
「賛成派ってさあ、仲間うちじゃさあ、私だけみたいでさあ。」
「クニも賛成なんじゃないかしら?」
「そうなの?そうなの?」
「みさんぽでのセリフを読んで感じたまでのことだけれど。」
「ああ、でもそんな感じだねえ。ハル君がお店によく来るって…
“こういうのより、ちょっと会って話したほうがいいと思う。”
“ミドリも呼んで?”
“誘ってみる。”
“そうそう、次のみさんぽどっか行かなくちゃさあ。”
“東村山の菖蒲まつりはどうかな?”
“いいねいいね!”
“またプーに調べさせて。
“私も参加したいわ。”
“あしかがフラワーの花菖蒲もきれいなのよ。またみんなで来てね。”
明日は行き方です。
まだ宙に浮く、ミドリとハルの縁談。
“うんうん、お似合い、お似合い。”
“ミドリは嫌ってるわよ。”
“ダメよ、あんな人。”
“なんで?なんで?”
“クニに鼻の下伸ばしちゃって。”
“男は射程が広いってさあ、クーが言っててさあ。”
“お見合い直後に別の女性を追いかけるなんて!”
ミドリ不在の見合いでしたが。
“クニに本気なのかしら?”
“お姉さんは、ハル君に…
グループチャット続き。
“それを去年ハーバリウムにしたらさあ…”
“まだ話す気?”
“あ、今度ね、今度ね。”
“プー、何があったの?”
“ハル君のお姉さんからお電話頂いて。”
プーのお母さんと知り合いなのです。
“あの人かあ!怖かった?怖かった?”
“いっぺん怒られてみなさい。”
“電話の内容は?”
“ハル君とミドリの縁談を後押しして欲しいって。”
…
梅雨入り間近、みさんぽグループチャット。
“今、お昼休みなの。誰かいるかしら?”
“あ、チリ。ちょうど話したいと思って。”
“ねえねえ、聞いて聞いて!”
“あら、ミー。”
“あっ!プーが話してたんじゃん。”
“お先にどうぞ。”
“別にさあ、大したことじゃさあ、”
“さっさと言いなさいよ。”
“アジサイの鉢にさあ、つぼみが4つ付いてさあ。”
“4つだけ!?”
“で…