「お茶の苦さがスイーツを誘うねえ。」
「私はもういいわ。」
「私も。」
「なんかフルーティーな、なんかフルーティーな…」
ミーは屋台へ。
「りんご飴、小さいほう下さい。」
「え? 大きいほう?」
「小さいほう、小さいほう。」
「赤? 青?」
「えっ! ああ、赤で赤で。」
りんご飴、小、300円。
明日は「暮れ行く東村山」です。
「一回りしたわね。」
再び屋台へ。
「ポップコーンかなんかが甘く香るねえ。」
「アイスだけじゃ足りなかったでしょう?」
「でもさあ、なんか苦いの飲みたくてさあ。」
「アイスクリームの後の口よね。」
「あなたのお茶」を150円で買って、
「どこかで座ってライトアップを待てたらいいと思うけど…」
「先程の立席の裏がちょうど空いてるわよ。」
「ザリガニとったー…
風鈴棚へ。
「これ憧れだったんだあ!」
「神社などにもあるそうね。」
「心が洗われるね。」
「ミドリとハル君もさあ、一緒にこういうの聴けばさあ。」
「ハル君以外にどなたかいらっしゃらないのかしら? 」
「もういいお話来る歳でもないしさあ。」
「同程度の条件でももう少し選択肢がないものかしら? 性格の一致とでも言うものをなんとか。」
「エル達が探してはいるみたいだよ。」…
5時半、椰子の実メロディーのチャイムが鳴りました。
「わあ! 浴衣ドレス、浴衣ドレス!」
「スニーカーにソックスなのね。」
「あ!「花摘み娘」のレンタル衣装で。」
「入口のテントに吊るしてあったわね。」
「わあ! 」
「ちょうど着ている子が見られてラッキーだったわ。」
「他の子はもう着たことあるかもね。」
「お父さんも一緒に写るからスーツなのかなあ?」
「えっ⁉︎ …
その先の水路に。
「外来生物ポストだって。」
「外来生物をつかまえたら、ポストに入れてください」
「アメリカザリガニなどはこちら、ウシガエル・アカミミガメなどはこちらなのね。」
「ウシガエルって外来種だったのかあ!」
「あの声、日本の原風景じゃなかったんだね。」
「そう言えば古典文学の中に見当たらなかったような。」
「クーが西行法師好きでさあ、鳩の声がすごいって…