「ミドリパパももう歳だしさあ、安心したいんだろうねえ。」
「失礼だけど、ハル君ではミドリの重荷になってしまうだけなのでは?」
「でもやっぱさあ、男手あるとさあ。」
「それがハル君である必要があるかしら?。」
「私はさあ、お似合いな気がしてさあ。」
「ミドリパパはハル君に会ってみて、野球好きなところが気に入ったんだって。」
「プロ野球なんてスポーツファンの1番人気じゃないの!」…
菖蒲の名札もあちこちに。
「「古希の色」かあ。」
「昔、おばあちゃんに紫のセーターをプレゼントしたんだ。」
「私は紫のポロシャツを父に。やや派手でも喜んでくれるものね。」
「紫じゃなきゃダメかなあ?」
「そんなことないと思う。」
「ああ、そういえばさあ、ハル君のご両親ってさあ…」
「お姉さんばかりが積極的なようだけど。」
「もうご高齢だし、ハル君のことは諦めムードなん…
「こっちも植えればいいのにねえ。」
「休耕田と書いてあるわよ。」
「そっかそっか。」
「お休みって大切だね。」
「そうだねえ。」
「ところでだけど、ミーも「人ひとりでいるは良からず」との考えなのかしら?」
創世記2:18より。
「別にさあ、独身が悪いとはさあ。」
「私も孤独を良しとしている訳ではなくてよ。」
「でもさあ、いつかはさあ、パートナー的な人がさあ、見つ…
「せせらいでる、せせらいでる!」
「菖蒲も田んぼで栽培されるのね。」
「菖蒲田だって。」
「しょうぶた?」
「ほら、「菖蒲田に入ったり、虫取りはしないでください」って。」
「網や体がぶつかると、菖蒲が傷つき花が咲かなくなってしまいます。」
「大した監視も柵も無しで、治安がいいのね。」
「さっき水路でなんか捕ってたねえ。」
「ザリガニだと思う。」
明日…
その足でふらりと菖蒲園へ。
「菖蒲ってさあ、燕子花(かきつばた)図屏風みたいなイメージだったけどさあ。」
「ずいぶん華やかだよね。」
「品種改良の賜物ね。」
「ミドリとチーも来ればよかったのにさあ。」
この日ミドリはチーの部屋へ。
「結婚、結婚言い過ぎたかなあ?」
「ミーがどうと言うより、チーとの友情が再燃してるんだと思う。」
「チーには、みさんぽ.コムのキャ…