一方、スーパーにいたミドリ達は。
「そろそろ行くかー。」
「ん。」
「なー、あの人世代的にさー。」
「うん。」
「あのー、もしかしてシロ君のおばーさんですかー?」
「だまされない! だまされないよっ!」
スタスタスタ…
「むちゃくちゃ怪しかったなー。」
「うん。」
「探すの無理あるよなー。」
「散歩だ。」
「散歩だなー。」
明日も続きます。
「飯能河原、きれいですね。」
豆腐処へお花見配信。
「わぁ!」
「よろしかったらお席でどうぞ〜。」
「不倫の人はさ、奥さんから取り返せて幸せなんじゃないの?」
「なかなか大変みたいよ。」
「苦しきことのみ多かりき…」
「怒ってたんじゃないの?」
「一緒に自転車旅行してさ、憎める訳ない。」
明日は「橋を渡り」です。
横道を下って河原沿いへ。
「昭和レトロなお食事処がありますね。」
「お憩い処•お食事 橋本屋
河原を見ながら憩のひとときを…」
「昔の家族旅行を思い出すねえ。」
「そぉ?」
帰国子女だからか、覚えていないだけなのか。
「お食事処から中継してみたいけどねえ。」
「ずっと視聴者向けにトークを続けるのは大変だと思う。」
「そうだねえ。歩きながらなら…
飯能河原へ向かう配信一行。
「明治の末、鉄道計画にともなって、天覧山を中心に観光地化されていったそうです。」
「お散歩にちょうどいい山だもんねえ。」
「へばってなかったぁ?」
「ちょっとね、ちょっとね。」
「天覧山は埼玉県の名勝第1号に指定されて…」
「すごい、すごい!」
「去年が100周年で、市立博物館で特別展も開かれていたそうです。」
「あ、チーとシロ君が仲良くな…
「こちらは先月オープンした飯能ベーカリー。先ほど寄って行きましたが、イートインもカフェみたいで素敵でしたよ。」
お花見ライブ配信、豆腐処のお客さんが観ています。
「カフェ行きたーい。」
「クニさ〜ん、うちもカフェかも知れませんけど〜。」
「コーヒー飲ませて。」
「ごめんなさいね、おじいちゃんが「豆腐にコーヒーなんて」って。」
「イートインなんて水しか飲んでないんじゃな…