「おんぶしてあげるから。咬まれないよ。」
「飛びかかってくるかも。」
「自分からは攻撃してこないよぉ。」
「冬眠から覚めたばっかで、動きは鈍いんじゃない?」
「ほら、大丈夫だよ。」
ミーはミミの前で腰を落として屈みました。
少しためらってから、ミミはおぶさりました。
「そのまま山肌を伝わって行って。」
「蛇は動いてないよぉ。」
ミミはミーの背にがっちりしがみついていました。
(ミミがこんなに怖がってたら、私が怖がる暇ないや。)
ミーは意外と冷静にマムシの横を通り過ぎることができました。
ミーの背にギュッと顔を埋めているミミの肩をメーがポンポンと叩きました。
「ミミ、もう大丈夫だよぉ。」
「ミー、お疲れさま。」
「下まで乗ってく。」
「何言ってんの。」
ミーはミミを背から降ろしました。
でもミミを降ろした背中がちょっと寂しいようなミーでした。
明日は「登山道は一般向き?」です。
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