吾妻川の上流に向かってお散歩しています。
「桜があるけど、こっちはまだあんまり紅葉してないね。」
「あ、バッタがいるよ。あー、逃げちゃった。」
少しずつ、川のザーザー流れる音が強くなってきました。
「クーは電車に乗りたがるけどさ、バス旅行は休憩時間にお散歩できて良いね。ここのちょっとした川さんぽ、良い発見だった。」
「うん。川の水が澄んでて、底の石が見えるよ。」
土手では雑草が生い茂り、知らない花が終わりかけていました。
「あ、服になんかついてる。これってひっつき虫って言うんだっけ?」
「そうだよ。なつかしい。」
「キャッ。コバエの群れ。」
「私、田舎の方が好きなのに、帰りにくくなっちゃったな…。」
(困ったな。良い言葉が思いつかない。)
写真を取りながらゆっくりお散歩していたら、20分ほどでコンクリの堤防が終わりました。
「帰りは近道しよう。」
途中の立派な梅の木のところで曲がって、田吾作の方まで戻りました。
「まだちょっと時間あるから、ファミマのおでんでも食べようかな。」
「私はいいや。」
バスが東京に近付くにつれ、プーの気持ちは少しずつ重さを増していきました。
明日は「六本木さんぽプロローグ」です。
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