浜松町から乗ったモノレールが、朝の光に照らされた運河の上を走って行きます。
「水の都って感じだね。」
「上京して長いけど、初めて見る風景。」
「あ、ミー、船だよ。」
「わー、船で来れるんだ。良いなあ。」
運河が良く見える大井競馬場前駅から10分ほどお散歩して、大井競馬場正門入口まで来ると行列ができていました。
「これから並んでも、もう指定席はいっぱいです。」
「いえ。指定席じゃないです。開門はどうなりますか?」
「10時開場の予定ですが、早まるかもしれません。」
「9時からだと思ってた。ごめん、1時間以上待たなきゃ…。」
「ここで待ってたら寒いから、お散歩しない?」
「取材になるね。」
モノレールの下の道路では、車がビュンビュン走っていて、その側の歩道を駅の反対へとお散歩です。
「道はつまんないけど、街路樹がヤマモモってなんか面白い。」
「ヤマモモって、公園でよく食べてたよね。」
「あれヤマモモだっけ?」
「私も食べたことあるかもしれない。」
「そんなに美味しくもないよね。」
「おいしい、おいしいって言ってたよ。」
ちょっと上り坂になった後、10分ほどの道のりで勝平橋にたどりつき、運河の景色が開けました。
「意外と良いお散歩コースだったんだね。」
「ここからだと競馬場の中見えるね。あ、馬が走ってる。」
「橋を渡って、川沿いから向こうの橋に行けば戻れるみたいだね。」
勝平橋を渡ってみました。
「川沿いは下りれなくなってる。ずいぶん遠回りしないとダメみたい。」
来た道を引き返し、9時15分ころ正門に戻りました。
「今日はお客様多数ご来場のため、開門時間が9時30分に早まりました。」
「温まったから、15分くらい待てるね。」
「こちら最後尾です。4列にお並びください。」
「入場券買っておいた方が良いんですか?」
「はい。あちらの券売機でどうぞ。」
「買ってくる。待ってて。」
警備員さんたちの声、ワクワクしたざわめき、100円の入場券を握りしめて、もうすぐ開門です。
明日は「1年ぶりの帰国」です。
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