処暑さんぽプロローグ後編

浴衣福袋は期待以上でした。

「プー、見てよこれ。もっと安っぽくってダサいかもって思ってたのに。」
「大人っぽいし、黒い方は秋っぽいね。」
「よかったー。あ、ご飯にするね。」

百円の生さんまを塩焼きに。

「かっぱ橋で長いお皿もう一枚買っておけばよかったなぁ。」

ミーにはしょうがなく丸いお皿です。

「クーさんサンマ嫌いなんだ。」
「嫌いって程じゃないんだけど。あー、白い方の浴衣も着ちゃいたいなー。」

黒い方はお月見に。

「白い方が昼間は涼しいだろうね。」
「見沼田んぼに行くとき着てっちゃおうかな？」

ミーがさいたま市のゆるキャラ絵本の公募に応募するため、ゆるキャラの住んでる見沼田んぼを見に行く予定なのです。

「プーが気にならなければだけど。」
「え？なんで？」
「お祭りでも和風の街でもなくて浴衣だったら、ジロジロ見られるかもしれないじゃん？」
「そうかな？ミー、前、着物で色々出かけても、自分で心配するほど注目浴びないって言ってなかった？」
「そうだけど、浴衣で散歩はあんまりしたことないから…。あ、じゃあ試してみればいいか。」

明日は「見沼への行き方」です。