逢ノ峰山頂を後にして、白根火山ロープウェイ山頂駅方面に下山。
「使ってないリフトって何か物悲しい。」
正面の山肌が削れたところに停止したリフトが見えました。
「プッ。何ポエムみたいなことを。」
「あそこスキー場なのかな。」
ブーン
「キャーッ!」
「また?どうしたの?」
「大きい黒い蜂みたいなのが!」
ブーンとミーの周りにまとわりついてきます。
…
頂上に建っている東屋が見えてきました。
「やったー。」
「ゆっくり登ったから、あまり疲れなかったわ。」
足取り軽く登頂。
「見晴らし良いね。」
「他には誰もいないな。」
「頂上独占しちゃったわね。」
「ここでティーパーティーできそう。」
ちょっと座って休んでいると、反対側の山道から登ってきた人が。
「こんにちは。」
「こんにちはー。」
「新潟の山…
長かった階段もあと少しです。
「もう階段は終わりかしら。」
「地面に下りるとホッとするね。」
ミーを先頭にクマザサの間を縫っていきます。
ガサッ
「キャーッ!」
「何?どうしたの?」
「あそこ、なんかいる。」
「ヘビはもう冬眠したんじゃない?」
「違う。哺乳類みたい。気配が。」
「ちょっとしばらく静かにしてて。」
(逢ノ峰でも夏にクマが出たってレストハウ…
長く怖い階段を一足一足、必死で登りました。
プーは憂鬱な気持ちにかまっている余裕はありません。
「ちょっと景色でも眺めてみない?」
「えー、怖い。私は無理。」
ミーを除く一行は立ち止まって振り返ってみました。
「あれが弓池かな。」
「そうね。遠くに雲海も見えるわ。」
「やっぱり山って良いね。」
「ミーさん、そのカメラで景色撮ってあげようか?」
「あ、助かりま…
「じゃあ、私が先頭になるね。」
地面から少し高さのある木の階段が、逢ノ峰の上の方までずっと続いています。
「手すりがなくて怖い。」
「段の隙間から地面が見えるのも怖いね。」
「ストック持ってて良かった。」
木でできた階段なので、少し傾いているところが多く、ストックをよりどころにすると安心感があります。
「ストックなしで大丈夫?」
「余裕、余裕。」
しば…