幼稚園の看板発見から20分ほど上って。
「あ!蓮船寺って次の大黒様だよねえ?」
小田原七福神「三面大黒天」安置の寺、と立て看板に。
「やったぞ、リー!」
「すごいわ、レイ!」
「がんばった、がんばった。」
「これは墓地と石材店の広告だな。」
「へ?」
「城山公園にたどり着きましたが、蓮船寺はもう少し先です。」
「なんだって!?」
「HAHAHAHA!」
…
みみづく幼稚園ルートで途中まで上って。
「あ、幼稚園の道は坂が急ですねえ。」
「あんなの上れるか!」
「HAHAHA!」
左の坂へ。
「イタタ。やっぱ足に来ますねえ。」
「リー、君を喜ばすために俺はこんなクレイジーな日程を…」
「生き生きとしてるわよ、レイ。」
「日に焼けましたしねえ。」
「海が見えてきましたね。」
「休憩だ。」
明日も続きま…
線路に沿って進み。
「南無妙法…」
玉傳寺の石柱です。
「よくこんな文字を読める。」
「下の方はわかんないですけどねえ。」
「くずし字は厄介ね。」
「ここで左折です。」
細めの道路を上って行きます。
「祖母もねえ、くずし字でしたけどねえ。」
「素敵よね。」
「自己流でねえ、つまりねえ、デタラメだったんですけどねえ。」
「HAHAHAHA!」
「…
横断歩道を渡って線路をくぐると、
「わあ!すごい、すごい!」
「何がすごいの?」
「北原白秋赤い鳥記念って! 『赤い鳥』はですねえ、児童文学の雑誌でねえ、白秋も関わっててねえ。」
「Oh! ミーも読んだことあるの?」
「復刻版を母が買って来てくれたのにねえ、つい「日本のお話は好きじゃない」ってねえ、そんな頃もあったのでねえ。」
とは言え『蜘蛛の糸』や『ごん狐』は知らな…
「羊羹とお茶って元気出ますよねえ。」
「そうね。」
「アイスクリームとコーヒーほどじゃない。」
「それもいいですけどねえ、胃に来そうですねえ。」
「次の『海と城の見える丘』まで上り坂になりますが、大丈夫ですか?」
「足まで浸かればずぶ濡れになれだ。」
Over shoes, over boots. 英語のことわざです。
「距離的には1km程度ですよ。」
東海道…