千ヶ瀬二丁目で左折して。
「はいはい、下奥多摩橋! あとちょっと、あとちょっと!」
「わぁ! 奥多摩渓谷?」
「えっ!?」
「こんなマンションあるとこ違うでしょ〜!」
「アハハ、だって園児の記憶だし!」
「私、最近の記憶もちょっとさあ。」
「あ、写真撮りたかったぁ。」
「ええっと、じゃあ…」
「でも帰りも通るよね?」
長渕郵便局前で右折、長淵七丁目で左折。
…
(どこまでも歩きつづけてゆ〜くよ〜♪)
鼻歌まじりに道なりに。
「おばちゃん!こんなとこくぐるの!?」
窮屈な坂道がガード下へ延びています。
「あっ!また迂回すればよかったかあ!」
「もうこのまま進んじゃおう、モモちゃん。」
車の後ろで信号待ち。
「キャッ!ヌルっとする!」
「ごめんねえ!」
「ううん、怖がりすぎちゃった。」
「ついねえ、ぼんや…
新青梅街道から青梅街道へ。
「私さあ、バスローブ狙っててさあ。」
「すごぉい!」
「何の話?」
「おばちゃんバスローブ買うんだって!」
「そんなのモモちゃんも買えばいいのに。」
「だってどうやって乾かすの!?」
「乾燥機無いとちょっとねえ、うちは除湿機なんだけどねえ。」
「ノノちゃんが育ってからでいいや。」
「バスローブ姿想像しちゃったよ〜!」
明日も…
新青梅街道を箱根ヶ崎へ。
「あ、ここってこんなだったかあ。」
「真ん中は無理でしょう?」
「路側帯もあるし通れるけどちょっとね…」
「ちょっと確認して来ますねえ!」
端から行くとすんなり通れません。
「ごめん、ごめん! 迂回です、迂回です!」
「ごめんなさい、私のせいで。」
「いえいえ! 私も怖いしねえ、それにねえ、運動って楽しくないとヘルシーじゃなくってねえ…
東京街道から新青梅街道へ。
「あ、藍屋があるねえ。」
「う〜ん… あ、かつやがいいです。」
「久しぶりのお出かけなんだから遠慮しなくていいのに〜。」
「ううん、豚汁の気分だから。」
(むさしの森珈琲もいいなあ。)
かつやへ。
「モモちゃん疲れたでしょう?」
「うん。でも電動アシストだしね。」
「疲れよりねえ、眠気と気温にねえ、悩まされるもんでねえ。」
「今…